新型出生前診断

 妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断が、臨床研究として始まってから3年半が経過しました。当初は適切なカウンセリング体制の整備などの目的で、20134月に全国15病院で始まりました。現在参加施設は全国約70病院に増え、受診者は3万人を超えました。確定診断に使われる羊水検査や絨毛検査のような流産のリスクはなく、現在131821番の各染色体異常が判定できます。
 対象は、1.出産時に35歳以上、2.染色体異常のある子を妊娠・出産したことがある、3.別の検査などで染色体異常の可能性が高まっているケースなどです。しかし、9割以上が高齢妊娠を理由にこの出生前診断を受けています。検査結果がでるまでに2週間を要しますが、結果をどう受け止めるのかについて、検査を受ける前から予め夫婦で考える時間を作っておくことが大切です。カウンセリングでは、どんな病気が見つかっても育てていけるようにサポートすること、悩みぬいて出した決断は尊重することを丁寧に伝えることが大切です。

(2016年9月28日)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。