早期退職の増加

新卒や入社数年の若手社員の早期退職が目立っています。就活情報サイトであるキャリスタの調査によれば、43%が転職活動中もしくは転職を検討しています。転職ニーズの高まりは、転職サービスへの登録数にも表れています。実際に転職に踏み切った若手も多くなっています。正社員として勤務する入社1~3年目の17.5%が、自己都合退職を経験したとの調査もあります。

入社の前後で、業務内容や社風への印象、キャリアへの考え方にギャップが生まれ、思い描いていた働き方と違うと感じる若手も少なくありません。予期せぬ残業が続くなど、働き方に疑念が生じるケースもあります。深刻な人手不足が続く中、有望な人材をつなぎ留められなければ、企業経営は揺らぎかねません。企業は入社後に若手をきめ細かくフォローする体制を整え、抱える悩みや感じるギャップに対処する必要に迫られています。
社員側の転職への抵抗感が薄れる中、業者や弁護士法人が本人に代わって、勤務先に対し面倒な退職に関する手続きを代行する退職代行サービスも増加しています。特に入社直後の社員からの相談の増加が目立ち、中には入社する前に内定辞退の代行を依頼してくる学生もいるとされています。

 

(2024年5月9日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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