猛暑と地球温暖化

今夏は、観測史上最も暑い夏になり、気象庁は異常気象だったとしています。6~8月には全国の観測点915地点のうち、128地点で最高気温を更新しました。北海道函館市や青森県むつ市は、最高気温が35度以上の猛暑日を観測史上初めて記録しました。猛暑日の日数が京都は38日、前橋は34日、東京都心は22日で、いずれも過去最多となりました。日照時間も長く、東北、関東甲信、北陸を中心に平年を大きく上回りました。
今夏の猛暑については、日本付近の高気圧が猛烈に発達したことが主な要因ですが、温暖化に伴う中長期的な気温上昇がなければ、これほどの猛暑にはならなかったと分析しています。7月下旬から8月上旬の猛暑は、60年度に1度程度の稀な現象だったとしています。
この夏が暑かったのは、日本上空に吹く偏西風が北に蛇行したことなどから、太平洋高気圧が日本列島に広く張り出したことが直接の要因です。来年以降もずっと猛暑が続くとは限りません。猛暑で農作物が品質低下などの影響を受けています。平均気温が高くなっているのは確かです。農産物の栽培に適した地域も北に移るとみられます。

(2023年11月2日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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