産後うつの予防健診

 出産後、母親が精神不安定になる産後うつ病などを予防するための健診が、一部の自治体で始まります。赤ちゃんの健診のほかに、うつになりやすい時期に、母親の心身の状態をチェックするためのものです。現在、乳幼児が受ける生後1カ月健診は、赤ちゃんの発達を診るのが主な目的です。一部の自治体では、産後2週間と産後1カ月に、母親の健康をチェックする健診を実質無料で受けられるようになります。これまでは産後の母親の診察は分娩後1ヶ月に行われていましたが、自費診療でした。
 育児サポートを行う産後ケア事業を行っている自治体が対象で、費用は国と自治体が半分ずつ負担します。初年度の国の予算は約35千万円です。産後うつ病のリスクは、産後2週間目が最も高く、初産の母親だと4人に1人が産後うつ病のリスクが高いとのデータもあります。健診により、産後うつ病だけでなく、虐待のリスクも回避できる可能性があります。

(2017年3月31日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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