訪日客の増加

 日本政府観光局の発表によれば、2016年上半期の訪日外国人旅行者数は、前年同期より28.2%多い1,171万人と、過去最高に達しました。訪日客が上半期に使ったお金も18.0%増の18,838億円と過去最高でした。ただ、最近の円高や中国経済の減速から、1人当たりの消費額は減っています。
 訪日客の消費額は、旅行者数の増加で総額が増えたものの、1人当たりの消費額は16万円と前年同期より1割弱減りました。円高に加え、中国人が海外で買った物を持ち帰る際にかけられる関税の税率が、今年4月に引き上げられたことが影響していると考えられます。人民元安などで、中国人の購入品が高級品から日用品や消費材に変わったと思われます。私が社外取締役を務めるドン・キホーテでも高級ブランド品の消費が減少し、かつ総消費額も高止まりの状況です。今後は長期滞在者を増やし、宿泊費や飲食費、観光地での体験費を増やすことで、訪日客の消費を促すことを考えなければなりません。

 

(2016年7月21日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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