眼精疲労の予防

眼精疲労とは、遠視や近視などの場合、無理にピントを合わせようとして毛様体筋に負荷がかかり、筋肉がうまく動かなくなり、目の痛みやかすみが生じる状態です。加齢に伴って、水晶体が硬くなる老眼の始まりにも起こります。高血圧や低血圧、リウマチなど目とは関係ないと思われる体の異常でも、眼精疲労は起こります。職場や家庭などで生じる精神的なストレスも影響しています。
目の痛みやかすみ、眩しさのほか、頭痛や肩こり、吐き気、倦怠感、イライラなどの症状が出ますが、近年はスマートフォンやパソコンを長時間使い、眼精疲労を訴える患者が増えています。スマホやパソコンの画面に集中すると、自然に瞬きが減るため、ドライアイも起こりやすくなります。
画面を長時間見ながら作業して起こる病気の総称を、VDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル、画像表示端末)症候群と呼びます。目の疲れや肩こり、腰痛、手足のしびれ、生理不順、不眠、うつといった症状が表れます。テクノストレス眼症(IT眼症)とも呼ばれ、現代病の一つと言えます。
予防するには、目を疲れさせないよう、眼鏡やコンタクトレンズの度数を正しく調整します。運動や趣味などを通じてストレスを発散し、十分な睡眠をとることが大切です。厚生労働省は、VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインを定めています。パソコンなどの利用は、連続1時間を超えないようにし、10~15分の休憩を入れることが必要になります。ドライアイの治療には、涙に似た成分の人口涙液や、保湿効果のあるヒアルロン酸の入った目薬などを投与します。ピント調節機能の改善などが期待できるビタミンB12の目薬や、毛様体筋の緊張をほぐす目薬もあります。

(2020年7月12日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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