民主主義国家の人口の減少

英オックスフォード大の研究者らの調査によれば、世界の10人に7人が強権国家に住み、民主主義はいまや3人未満となっています。強権主義の台頭で、民主主義国家に住む人口はこの10年間で2割以上も減っています。今では全体の29.3%と、強権国家70.7%の半分に満たない少数派に転じています。2016年以降、ジンバブエやベネズエラなど20カ国が権威主義に変わっています。
歴史的、文化的な背景からいかに自陣営が正しく、敵対勢力が間違っているかを説く、国際外交の場で注目を集めているのがナラティブです。国際世論を動かす力となり、時に侵略や虐殺をも正当化してしまいます。ナラティブに力を入れるのが、ロシアや中国など強権国家です。
豊で自由な米欧日は世界の憧れの対象でしたが、中国の台頭で大きく変わりつつあります。開発独裁型の経済成長に加え、ハイテク監視など自国統治の優位性を誇り、中国モデルを支持する新興国が相次いでいます。民主陣営と強権国家との間で独自色を出そうと動く、トルコやインドといった第三勢力も増えています。

(2022年10月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。