東京圏への転入超過の拡大

人口の東京への集中が再加速しています。総務省の発表によれば、2022年の住民基本台帳人口移動報告では、東京都は転入者が転出者を上回る転入超過が3万8,023人となり、超過幅は3年ぶりに拡大しています。新型コロナウイルス禍の影響が薄れ、2021年に比べて7倍に増えています。雇用の選択肢が乏しい地方の就業難を背景に、22道県で流出が拡大しています。
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の東京圏の転入超過は9万9,519人と、2021年と比べて1万7,820人増えています。2021年はコロナ禍によるテレワーク普及などの影響で、東京都への流入が減少し、転入超は5,433人にとどまっていました。神奈川県、埼玉県、千葉県の3県は、2022年は2021年より転入超過数が減っています。

東京への一極集中は、中長期的なトレンドです。1991年のバブル崩壊や2008年のリーマン・ショックといった不況期に、一時的に地方圏に分散しても、すぐに戻る現象を繰り返してきました。不況で東京の労働力需要が減ると地元で働くことを選択する人が増えますが、景気が回復して東京に雇う筋力が戻れば、多くの人が東京に行くことになり、今後も一極集中は加速すると思われます。

(2023年1月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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