AI研究者への支援

文部科学省は、2024年度から次世代のAI開発などに携わるトップ人材への経済支援を始めます。若手研究者に年2,000万円、大学院生に年600万円を支給する制度を設けます。国際競争が激化するなか、厚待遇で国内へのつなぎ留めを図ります。
新制度の費用として、2024年度予算案の概算要求に25億円を盛り込みます。年2,000万円を支給するのは、博士号取得から10年以下の若手50人です。大学や民間企業などで最先端の研究を続けたり、今後就職したりする若手の研究者を想定しています。支援金は研究費と生活費に充ててもらいます。基盤モデルの研究者のほか、AIを活用して革新的な成果を目指す異分野の研究者も対象にします。
博士号後期課程の大学院生には、年600万円を200人に支給します。文部科学省は既に優秀な大学院生に生活費などを支給していますが、金額は1人二百数十万円でした。対象とする若手研究者は公募で選んでいます。大学院生は大学を通じて募ります。いずれも論文の評価や研究実績、今後の計画を審査して選抜します。
政府は、2025年に世界で活躍できるAIのエキスパート人材を年2,000人育てる目標を掲げています。このうち分野を問わず活躍できるトップ人材は年100人としており、人材の掘り起こしが急務となっています。

(2023年8月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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