スタートアップの平均年収

日本経済新聞社が実施した2023年のNEXTユニコーン調査によれば、有望スタートアップの平均年収は672万円であり、上場企業の620万円を上回る水準となっています。平均年収が高いのは、創薬分野など研究開発型の企業が目立っています。
待遇向上の余力がある企業の増加を受け、スタートアップへの人材流入は活性化しています。採用にも積極的な姿勢がみられます。売り上げや販路拡大を急ぐため、営業やエンジニア人材を積極的に採用しています。
有望スタートアップは、売り上げも順調に伸ばしています。直近の本決算の売上高を調べたところ、回答企業83社のうち37%が、前年度比で2倍以上に増やしています。全体の8割が増収を果たしており、売上高が100億円を超えている企業は5社でした。業種別では、フィンテックやヘルスケア関連などの好調が目立っています。
しかし、黒字化はなお途上です。2023年4~9月期の営業損益は9割が赤字でした。売上高の伸びで補えないコストは、増資や借り入れなどの資金で賄っています。安定的な成長と利益を生み出す力の両輪が問われています。

 

(2023年12月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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