妊産婦の劇症型溶連菌感染症

日本産婦人科医会の調査によれば、劇症型溶血性レンサ球菌感染症にかかって死亡した妊産婦が、2023年7月~24年3月に5人いたことが分かりました。今年は全体の感染者数も過去最多を更新しています。妊婦が感染すると早産や死産にもつながるため、マスク着用や手洗いなど基本的な対策を呼びかけています。
溶血性レンサ球菌は感染すると発熱や喉の痛みなどを引き起こし、稀に急速に進行し劇症型となります。国立感染症研究所によると、劇症型溶連菌の今年の感染者数は7月14日までに1,217人が報告されています。過去最多だった昨年の941人を既に上回っています。
劇症型になるメカニズムはよく分かっていません。通常は手足などの傷口から感染するケースが目立ちますが、妊産婦の場合、鼻や喉からの感染例が多いとされています。劇症型は稀なので過度に恐れる必要はありません。風邪のような症状があれば医師に早めに相談すべきです。

(2024年7月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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