DEIとは

DEIとは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)の頭文字からなる略称です。Diversityは、一人ひとりの個性を互いに受け入れ、尊重し、個性に価値を見つけることです。Equityとは、一人ひとりに挑戦する機会を公平に提供することです。Inclusionは、一人ひとりが個性を発揮し、組織として活かし合うことです。
個人の状況に合わせてツールや支援を提供するというE(公平性)は、ルール化しやすいD(多様性)やI(包括性)に比べて意識されることが少なく、分かりにくいところがあります。Eのエクイティは、経済用語の株式のほかに、公平や公明正大という意味があります。Eは、イコーリティ(平等性)ではありません。一人ひとりの個性に応じて誰もが情報やツール、仕組みなどを活用して挑戦する機会を得られるように支援し、公正に処遇することです。
例をあげれば、身長差のある3人が高い柵ごしに牧場を見学している状況を想像して下さい。3人とも同じ高さの踏み台に乗れば『平等』ですが、台が低すぎて背の低い人が牧場が見えなければ、不平等は解消されません。各人の身長を考慮して台の高さに差をつければ、皆が等しく見学でき不平等は解消されます。これが『公平』です。
女性だけの支援が逆差別と捉えられることも依然としてあります。しかし、現実を直視すると、女性は踏み台さえない一方で、不適格な男性が高い台に立っている事例も多くみられます。構造的な条件の不平等から目を背けず取り組むことが必要です。女性支援はまさにEの具現化です。

(吉村 やすのり)

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