《重要》 WHOの公式声明 「HPVワクチンに関するGACVSの安全性最新情報」

HPVワクチンは、これまで全世界の120カ国以上で承認、接種されており、その有効性・安全性が広く認められています。去る6月13日には、WHO(世界保健機関)の諮問委員会であるGACVS(ワクチンの安全性に関する諮問委員会)が、HPVワクチンに関する安全性について声明を発表しています。

《要約》
HPVワクチンの安全性に関する前回の検討から4年が経過し、世界各国で1億7000万回分以上が販売され、より多くの国が国内の予防接種プログラムを通じてワクチンを提供していることから、諮問委員会は市販製品の安全性プロファイルに大きな懸念がないことを引き続き再確認することができている。以前、懸念とされていたアナフィラキシー及び失神は、更なる調査を通じて検討され、製品添付文書に適切な改訂が行われた。シグナルの可能性があるものとして報告されているギランバレー症候群、発作、脳卒中、静脈血栓塞栓症、アナフィラキシー及びその他のアレルギー反応などを含む重篤な有害事象は、さらに詳細に検討されており、多くは米国のVSDにおける1か月ごとの迅速分析により検討されている。妊娠中に不注意でワクチンを接種した女性における妊娠転帰に関する自発報告及びレジストリにより調査では、予測される発生率を上回る有害転帰は検出されていない。

日本から報告されている慢性疼痛の症例には特別に言及する必要がある。世界各国で使用が増加しており、他からは同様の微候が認められていないことから、現時点ではHPVワクチンを疑わしいとする理由はほとんどない。一般市民の懸念を認識して、治療を最善に導くために各症例についての慎重な記録ならびに専門医による確定診断の早急な徹底的調査を当諮問委員会は要請する。各症例の時宜を得た臨床評価及び診断に続く適切な治療が不可欠である。

WHOが日本での副反応報告も検討した上で、最新の知見としてHPVワクチンの安全性を改めて確立した意味は重いものと思われます。

WHOの原文をご覧になりたい方は、こちらをご参照ください。

http://www.who.int/vaccine_safety/committee/topics/hpv/130619HPV_VaccineGACVSstatement.pdf

(吉村 やすのり)

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