ゲーム依存患者の増加

 高校世代の教育現場では、eスポーツの普及が進んでいます。ゲームを教材として活用し、人材育成を推進する国際教育eスポーツ連盟ネットワーク日本本部には、677校が加盟しています。2020年の28校から飛躍的に増えています。加盟校には、eスポーツを使った教育プログラムや大会、イベントの情報が提供され、授業に採り入れる学校もあります。

 ゲーム市場が拡大する一方で、依存問題も広がっています。国や自治体は協力団体に助成金を出し、ゲーム団体も調査研究に取り組むなど対策を進めています。国立病院機構久里浜医療センターの調査によれば、依存の疑いがある人は3.8%(男性が5.4%、女性が2.3%)です。10~29歳に限定すると10.3%(男性が14.6%、女性が5.8%)でした。該当者の6.0%が、連続または断続的に30日以上学校を休んだと答えています。

 予防や啓発に取り組む認定NPO法人のASKは、ハマりやすいゲームの特徴として、①ゲーム内コミュニティー、②コレクション要素、③チームプレーができるなどを挙げています。チームプレーに特殊性を感じています。やめたくてもチームや他者のためにやめられないケースがあり、飲酒やギャンブル、薬物と違う点です。アルコール摂取を続ければ体を壊し、薬物なら捕まります。ゲームはやめなくても毎日が流れ、短期的にやめるきっかけを見い出しにくい状況にあります。

 WHOは、2019年にゲーム依存をゲーム障害の名で依存症分野に加えています。①ゲーム時間を自制できない、②ゲーム以外の物事の優先度が低くなる、③日常生活に支障が出てもゲームをやめられないといった状態が12カ月以上続くと、ゲーム障害が疑われます。生き方に影響が出ないよう、ゲームとの距離感を学ぶ教育は必要です。

(2026年7月22日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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