東京証券取引所への上場を廃止する企業が3年連続で過去最多を更新しています。ファンドと組んで自ら非公開化する場合と、市場改革により上場維持基準を満たせなくなったケースが目立っています。上場を前提としない新たな成長の形が日本企業に求められています。
非公開化する企業の2割にあたる28社が投資ファンドの手を借りています。資金力を使って複雑な株主構成を整理し、再編を含め機動的な経営判断につなげる狙いです。経営改善への圧力をかけるアクティビストの動きが、引き金になる案件も目立ってきています。近年は、投資ファンドによる買収やMBOなどによる上場廃止が増えています。
企業が上場するメリットは増資などで資金調達が容易になったり、格付けで有利になったりする点にあります。一方、株主が増えることで投資家向け広報やガバナンスに関連するコストも増えます。東京証券取引所による市場改革を受け、上場企業に求められる収益力や資本効率の目線も高まっています。
レコフデータによれば、MBOにより上場廃止となった企業は2025年に30社と過去最多を更新しています。株を非公開にすれば、株主が集約されて経営の意思決定が迅速になったり、短期的な収益にとらわれない経営がしやすくなったりするメリットがあります。
(2026年9月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)







