こども家庭庁は、子育てに役立つ商品やサービスを提供する企業の認定制度を2027年度に創設します。法人減税や補助金などの優遇対象とします。企業内の取り組みを対象としてきた子育て支援の優遇策の枠を広げます。人事制度の改革などを通じた仕事と育児の両立支援にとどまらず、ビジネスを通じた子育てしやすい環境づくりを促す狙いがあります。
既存の制度は、企業内の労働環境づくりに軸足を置いてきました。仕事と子育ての両立支援に積極的な企業を認定する厚生労働省のくるみんは、男性の育児休業取得率や産業時間などを評価します。社外向けの子育て支援は要件に含んでいません。人事労務部門に一定のリソースを割ける大企業に比べて、中小企業は制度改革に取り組みにくい状況にありました。
こども家庭庁の2023年の調査によれば、子どもと一緒にいる際に不便を感じたり、周囲の配慮が欲しかったりしたのは、働いているときの21.9%が最多でした。スーパーやショッピングモールが12.2%、レストランやカフェが4.4%など普段の生活に関わる場面も目立ちます。今回の優遇策は、こどもとともに成長する企業構想の一環として取り組みます。

(2026年8月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





