日本の領海基線を支える有人国境離島は、全国に148島あります。本土に先んじて人口減が進み、法事や出産など人が生きる上で避けて通れない場面でも資源が限られています。医療や介護、役場機能も不足気味で島の生活に本土の当たり前はほとんど存在しません。
出生数の減少や産科医不足により、離島では分娩廃止が相次いでいます。2025年10月から長崎県の中通島、2026年4月から東京都の八丈島で分娩が終了しました。日本経済新聞の調査によれば、現在全国で分娩可能な有人国境離島は、148島のうち13島にとどまっています。
妊娠した女性は臨月を迎える前に島を離れ、医療機関のある本土の出産待機施設で過ごすことが必要となります。宿泊施設としては地域の旅館やホテルが考えられ、滞在は1ヶ月以上となるため行政支援が大切です。妊娠が判明したら分娩施設と宿泊施設が連携を取り、早産や破水などの緊急時にも対応できるようにしておく必要があります。

(2026年8月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





