教科書のデジタル化

 文部科学省は、教科書を採択する教育委員会や学校に希望する形態を聞いた調査結果をまとめています。紙とデジタルのハイブリッド教科書を支持する回答は、小中学校で8割超に上っています。望ましいデジタルと紙の割合も教科・科目別に調べ、紙中心の学びを求める現場の声が根強いことが分かりました。

 次の学習指導要領が始まる2030年度以降、正式な教科書は現在の紙のみに加え、紙とデジタルのハイブリッド、完全デジタルの3形態となります。三つのうちどれが望ましいかを聞いた結果、ハイブリッドは小学校は88.3%、中学校が86.3%、高校で78.4%でした。紙のみは高校で比較的多く1割超で、デジタルのみを選んだのは小中高いずれも1割未満でした。

 教科別では、国語など文章をしっかりと読む教科で、ほぼ紙、紙が多いの合計が高く、小学校低学年の国語は84.5%、中学年道徳は65.3%でした。一方、ほぼデジタル、デジタルが多いは、二つ合わせてもほとんどの教科が2割未満で、最も高い中学校の技術・家庭で20.1%でした。

 調査結果から、紙を主体にデジタルを補足的に使おうとする学校が多くなっています。デジタル端末の利用で、児童生徒の気が散ることや紙の方が深く理解できることが指摘されてきており、多くの教科で紙を中心に使いたいという意向が表れています。英語の音声など、デジタルでしかできない機能は使用することになりそうです。

(2026年7月23日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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