現状の大学生の奨学金

 日本学生支援機構(JASSO)によれば、国の奨学金や機構以外の奨学金を受給する大学生は2024年度で51%と2人に1人の割合です。JASSOの利用者は大学生の約3割を占め、奨学金には返済不要の給付型と必要な貸与型があります。給付型は2017年度に導入されてから利用が年々広がり、2024年度は新規受給者が約35万人と、JASSO全体の24%になっています。

 給付型は、経済的な事情で進学が難しい学生を特に支援するのが目的で、世帯収入や構成に応じ支援額が変わります。第1~第4区分まであり、支援が最も手厚い第1区分は住民税非課税世帯が条件です。JASSOの給付型を受給する人は、2020年度に導入された授業料・入学金の減免制度を同時に利用できます。

 居住形態、国立・私立別の年間費用平均をみると、自宅外・私立が約268万円と最も多く、2022年度から12%増えています。自宅・私立が約190万円で続き、次いで自宅外・国立、自宅・国立の順です。自宅・国立の費用は給付型と減免型の支援額とほぼ同じですが、他の3つは20万~80万円程度上回っています。

 民間では企業系財団や進学先の大学が提供し、JASSOの給付型と併用できる例があります。いずれも継続して給付を受けるには一定の基準を満たす必要があります。G-7奨学財団は年最大120万円を給付しています。電通育英会や青井奨学会は月8万~10万円を給付します。

(2026年6月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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