生理休暇は、1947年制定の労働基準法で定められました。取得日数に制限はなく、取得時の賃金の有無は企業に委ねられています。2025年度雇用均等基本調査によれば、生理休暇中の賃金を有給とした事業所は31%です。取得率は1963年の26.3%がピークで、2025年は1.1%にとどまっています。経済産業省は、月経に伴う症状での仕事のパフォーマンス低下や欠勤による年間の経済損失を約6000億円と試算しています。
労働基準法に定められた生理休暇について、性別を問わず、更年期の不調などにも適用を広げる企業が出てきています。日本たばこ産業は、生理休暇の取得項目に、新たに更年期の不調、不妊治療などを加えて、ウェルネス休暇と改称しています。男性も取得できるようにしました。月に2日間まで有給で、治療費も補助します。東急も性別を問わず体調管理のために利用できるセルフケア休暇へ変更しています。
2020年代に入り、育児・介護休業法の改正で男性の育児休業取得を後押しする流れができたことで、性別に関係なく誰もが働きやすい環境を作る機運が高まっています。しかし、企業ごとに温度差があり、格差が生じています。病気の治療など性差に関係なく両立の課題を抱える例もあり、性別や雇用形態にかかわらず、労働者のウェルビーイングを向上させる休み方、働き方を国が検討する必要があります。

(2026年10月7日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





