岡三証券が全上場企業を対象にした社外取締役の調査によれば、約1万1,000人いる社外取締役の中で3社以上の兼務者は417人いました。5年前と比べ5割増え、2社以上になると1,881人にのぼっています。
コーポレートガバナンス・コードは、独立社外取締役を東証プライム上場企業の場合は3分の1以上、その他の上場企業は2人以上選任するよう求めています。社外取締役に対する企業側の需要が膨らむ一方、元経営者などノウハウのある人材は限られるため、社外取締役の実績がある人物に声がかかりやすくなっています。
海外では社外取締役の兼務に厳しい目を向けています。英国の企業統治指針では、会社経営を担う取締役が大企業の社外取締役を兼ねる場合、原則1社までです。上場企業5社を超えて取締役を兼務する候補者に対し、米国では選任議案への反対を推奨しています。
経営人材の不足などを背景に、主要企業の4社に1社が在任10年以上の社外役員を抱えています。期間が長くなれば会社側となれ合いになりかねないとして問題視されており、反対票が増える可能性があります。在任12年や在任10年を基準とし、総会で再任に反対票を投じる運用会社もあります。
(2026年6月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)







