育成就労が、2029年4月より外国人の受け入れとして技能実習に代わって始まります。建設業や製造業など人手不足の業種における人材の育成・確保を目的とします。3年間働きながら技能や日本語力を身につけ、特定技能1号に移行できる水準になってもらいます。分野ごとに受け入れ人数の上限があり、当初2年間は計42万6,000人です。
技能実習は、日本で学んだ技能を母国の経済発展に生かしてもらう理念を掲げています。計画的・効率的に技能を習得するには、同じ職場で働き続けるべきだとの考えから、転籍・転職は原則禁止でした。賃金や職場環境に不満があっても別の職場に移れない構造が働き手を弱い立場に置き、人権侵害の温床になっていると批判されました。職場から失踪して不法就労する例も相次ぎました。
育成就労は働き始める段階で、日本語能力試験N5程度の日本語を要件としています。国際人材協力機構の2025年の調査によれば、来日時にN5以上に達していた実習生は2割弱です。来日人数や入国時の日本語レベルが今と同じなら、年12万人ほどに就労開始前の日本語講習が必要となります。
日本語指導は、国が認定した日本語学校や国家資格の登録日本語教員を持つ教員が行います。入管庁はオンライン講習も認めていますが、1人が同時に教えられるのは20人までと定められています。都市部でも教員不足が懸念されています。
(2026年10月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)







