障害者の法定雇用率は、これまで段階的に引き上げられています。障害者白書によれば、雇用されている障害者の人数は2024年に67万人で、2014年に比べて57%増加しています。2018年に発達障害も含む精神障害者が新たに雇用義務の対象に加わり、精神障害・発達障害のある人の雇用者数は同期間で5倍になっています。
パーソル総研の調査によれば、精神障害者社員と働くことについて39.8%が精神的な負担が大きいと答えています。他の障害がある社員と働く場合に比べて20ポイント以上高くなっています。精神障害は個人差が大きく、どういう配慮が必要か本人と擦り合わせることが必要となります。困難を見える化する上で、障害者自身がAIに相談して自己理解を深めることは有効です。
AIなどテクノロジーを活用して障害者が働く上での困難を取り除き、活躍を促す動きが広がっています。業務の振り分けや文章の作成などをAIに任せて仕事の幅を広げたり、周辺社員の困りごとの解決に専用ツールを使ったりします。7月には民間企業の障害者の法定雇用率が現在の2.5%から2.7%に引き上げられる予定で、サポート役としてAIなどの活用により期待がかかっています。

(2026年6月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





