過去840年間の地震を分析すると、全自治体の約3割で液状化が発生し、都市化の影響もあり、最近は被害が増えています。液状化とは、地震による強い揺れで地面がドロドロの液体状になることです。普段は砂粒どうしがかみ合わさることで固い地盤を作っていますが、地震の強い震動が加わると、かみ合わせが外れ、砂粒が地下水の中に浮き、家屋などを支える力を失ってしまいます。
大きな被害では、建物や電柱など重たいものが地中に沈み、傾いてしまいます。地盤が水平方向に動く側方流動で、建物がずれ動くこともあります。地面が割れて砂や水が噴き上がったり、地中のマンホールなどが浮力で浮き上がったりするほか、上下水道管やガス管が損傷してライフラインが止まることもあります。締め固まっていない砂を多く含む地盤が、地下水に満たされている場合に起きやすいとされています。海岸沿いの埋め立て地、元々川や池沼があった場所、大きな川の沿岸、砂丘の裾などです。山地や丘陵地では基本的に発生しませんが、谷や沢を埋めた盛り土造成地では起こる可能性があります。
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