胃がん予防のために―Ⅳ

ピロリ菌の除菌
ピロリ菌感染が確認された場合は、抗生剤による除菌治療を行います。まず1次除菌治療として、胃酸分泌抑制薬でピロリ菌の活動を弱めると同時に抗生物質のアモキシシリンとクラリスロマイシンを投与します。1次治療で効果がない場合は、2次除菌治療として、抗生物質のクラリスロマイシンを原虫治療薬のメトロニダゾールに変更して実施します。いずれも朝夕の1日2回、7日間継続して服用します。  続きを読む

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迫る介護クライシスーⅠ

2022年ショック
高齢化が進む日本では、介護サービスの需要は増す一方です。要介護認定者は2000年度に約218万人でしたが、2015年度には600万人を突破しました。高齢者数がピークに近づく2040年度には、1,000万人に迫ると推計されています。 続きを読む

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胃がん予防のために―Ⅲ

ピロリ菌の感染経路と診断
ピロリ菌の感染経路は、はっきりと分かっていません。しかし、上下水道が完備し生活環境が整った現在の日本では、大人になってからの日常生活や食生活でピロリ菌の感染は起こらないと考えられています。幼児期に母親から子どもへなど家庭内での感染が疑われます。免疫機構が完全ではない幼児期の胃の中は、ピロリ菌が生き延びやすい環境です。そのため、大人から子どもへの食べ物の口移しなどには注意が必要です。 続きを読む

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異種臓器移植への道

異種臓器移植研究の歴史は古く、免疫抑制剤の使用によるヒトの同種移植の成功を背景に、霊長類からの異種移植も数多く実施されるようになりました。1963~64年にかけては、チンパンジーからの腎移植やヒヒからの腎移植が行われています。また心臓、肝臓においても、チンパンジーの臓器を用いた移植が行われました。しかしながら、多くは数時間から数日で機能廃絶に陥っています。 続きを読む

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胃がん予防のために―Ⅱ

ピロリ菌の感染
ピロリ菌は胃の中で持続的に感染し続ける細菌で、1983年に発見されました。胃酸は強い酸性を示すため、それ以前は胃の内部に細菌は生息できないと考えられていました。ピロリ菌は、ウレアーゼという酵素で胃粘液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解します。このアンモニアが水に溶けると、アルカリ性を示して局所的に胃酸が中和されるため、ピロリ菌は胃の中で生存し続けられます。 続きを読む

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