がん相談支援センターの役割

がん診療連携拠点病院には、厚生労働省が定めた指定要件の一つに、相談支援センターの設置が義務付けられています。受診者に限らず、院外の患者や家族、地域の住民、医療機関からの相談にも応じています。
センターの業務は、①がんの標準的な治療などの情報提供、②入院や外来の待ち時間といった地域の遺領機関に関する情報収集や情報提供、③主治医以外に意見を求めるセカンドオピニオンの提示が可能な医師の紹介、④がん患者の療養、就労などに関する相談、⑤医療機関関係者と患者会などが共同で活動する際の支援などです。
相談は主に看護師や医療ソーシャルワーカーが対応しています。1施設あたり看護師は平均3.2人、医療ソーシャルワーカーは平均3.6人です。退院支援や緩和ケアチームなどの業務と兼務する相談員も多くなっています。各センターが2018年に受けた主な相談内容のうち、最多はがんの治療の109件でした。次いで、医療費・生活費・社会保障制度の100件、不安・精神的苦痛の97件、症状・副作用・後遺症の86件、転院と在宅医療が73件でした。センターは、信頼できる情報を一人ひとりに合うように交通整理する役割も担っています。

(2019年11月20日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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