エンテロウイルスの流行

 エンテロウイルスは、発疹が出る手足口病や、まひを伴うことがあるポリオの原因となるウイルス類の総称です。D68というウイルスに感染すると、発熱や鼻水の他、呼吸困難など呼吸器症状が表れます。症状が出るのは子どもが多いとされ、大人は無症状のことが多いとされています。昨年9月には、国内で250人以上からエンテロウイルスD68が検出されました。子どもを中心に原因不明のまひが報告され、一部から同ウイルスを検出することにより、厚生労働省が調査に乗り出しました。
 地域別にみると、関東、甲信越、北陸、東海、中国、四国で2015年9月に入院数が最多になりました。ウイルス検査をした症例を調べたところ、分析が終わった237人のうち、55人で同ウイルスが確認されました。ぜんそくと診断されて入院した子どもでも、エンテロウイルスの感染により重症化することがあり、注意を要します。

(2016年5月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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