オミクロン株の感染リスク

理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」のシミュレーションによれば、新型コロナウイルスのオミクロン株では、デルタ株に比べて、同じ距離をとっても感染リスクが高いことが分かりました。疫学調査の結果などから、オミクロン株の感染力をデルタ株の1.5倍として計算しています。
マスクなしだと、1m離れて15分会話すると、オミクロン株の感染確率は平均60%程度、最大で90%を上回っています。マスクなしの感染者が10人と会話すれば、平均6人に感染を広げてしまうことになります。デルタ株だと、平均50%程度、最大80%強でした。会話の相手との距離を2m空けた条件で、オミクロン株では、平均で20%強、最大だと60%ほどに達しています。
感染者が不織布マスクをしても、会話する距離が50㎝だと、オミクロン株では最大10%ほど、25㎝だと同30%ほどになります。1m以上離れると、ほとんどリスクはありません。
オミクロン株感染者が1人いる場合、備え付けの機会換気のみだと、1時間の滞在で平均1人が新たに感染します。キッチンダクトとエアコンも稼働させるとリスクは半減し、さらに仕切り板を置くことで、機械換気のみに比べ、リスクは3分の1に下がります。

(2022年2月3日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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