コロナ禍での認知症の進行

認知症介護研究・研修センターの調査によれば、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、外出や面会の自粛が、認知症の症状の進行に影響していると、認知症介護指導者の85%が感じていることが示されています。日常的な活動や人との交流が減ったことが、悪化の原因とみられています。認知症高齢者は、自粛生活で活動や交流が少なくなると心身に悪影響が出やすくなります。感染対策も重要ですが、家族らとのコミュニケーションを維持する工夫も必要です。
外出・面会自粛が認知症の進行に影響しているかを尋ねたところ、とても感じるが37%、少し感じるが48%に上り、85%が影響ありと感じています。コロナウイルスの流行以前と比べ、目立つようになった影響としては、49%が家族と会いたがっている、40%がイライラしている、29%が落ち着かなくなるを挙げ、行動や心理面の問題が多くなっています。健康状態の低下も28%ありました。
コロナ禍でも面会禁止ではない方法を模索している施設が多く、対応の工夫としては、38%が少人数で外出している、45%が3密を避けて面会するようにしていると回答しています。オンライン面会や、ガラス越しの面会などを実施する施設もあります。

(2020年11月23日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。