コロナ禍での非正規労働者

新型コロナウイルスの感染拡大は、非正規労働者の立場の弱さをあらためて浮き彫りにしています。パート、派遣などの非正規労働者は、女性や高齢者の就業拡大に伴い増え続け、今や2千万人を超えています。新型コロナウイルス禍で職を失う労働者が後を絶たず、有期契約の多い非正規雇用の不安定さが浮き彫りになっています。
非正規雇用を巡っては、1980年代にパートで働く主婦らが急増しました。バブル崩壊後の1990年代後半以降も増加が続き、正社員との置き換えが進みました。政府も2004年に製造業務への労働者派遣を解禁するなど規制緩和を進めています。
2008年のリーマン・ショック後には、派遣切りが横行し、非正規の不安定な立場や待遇が社会問題化しました。そのため、政府は同一労働同一賃金を導入し、処遇改善を図っていますが、非正規雇用自体を制限する入り口規制が必要と思われます。

 

(2021年2月11日 岐阜新聞)
(吉村 やすのり)

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