セルフネグレクトとは

 セルフネグレクト(自己放任)とは、体調や衛生管理、飲食など、生活上するべきことをしない、または認知症などで自活する能力が低下したため、安全や健康を脅かされる状態をいいます。医療や介護など必要なサービスを拒み、家の内外にゴミが散らかるなどして、地域からも孤立しがちになります。こうした高齢者は、全国に約11千人いると推計されています。
 こうしたセルフネグレクトに対しては、行政の対応が重要となります。セルフネグレクトとは、妻や友人を亡くして生きる意欲を失った高齢者が陥りやすく、また子どもに障害があると知られたくないために支援を拒む家族もいます。行政の支援は、本人の申し出や了解が前提となります。支援を拒否する人に対応するには、粘り強く訪ね続けるしかありません。何に困っているのかを、拒否の理由を探ることで見出すことが大切となります。

(2016年12月3日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。