残業が多い理由

 厚生労働省は委託調査で、残業が必要になる理由を企業と労働者の双方に尋ねています。労働者に対する調査では、残業が必要になる理由で最も多かったのは、人員が足りない(仕事量が多い)、予定外の仕事が突発的に発生する、業務の繁閑が激しいが続いています。企業に対する調査でも、業務量が多い、人員が不足している、仕事の繁閑の差が大きいという回答が多くみられます。
 お客様は神様という意識が染みついているために、長時間労働が改善しないという問題意識が企業側に広がっています。日本では、高い成果を上げるために働く時間を惜しまない人を評価するような職場で働いていると考えている人が多くなっています。さらに、無理をしてでも顧客の要求に応える職場で働いていると考える人が多くなっています。このように、日本人は、必ずしも本人の意思で長時間労働しているのではなく、職場の規範が大きく影響しています。

(2016年12月3日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

 

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