テレワークでの雑談の意義

コロナ下でオンライン研修やテレワークが定着していますが、同僚とのコミュニケーション不足が悩みの種となっています。リクルートの調査によれば、テレワーク経験者の59.6%が、導入前にはなかった仕事上のストレスを感じています。仕事中の雑談の有無で、ストレスを解消できたという人もいて、気軽に話せることの大切さが指摘されています。テレワーク中、若い人の方が雑談する機会が多いようです。

気軽に会話や雑談ができるよう工夫したり、新たなサービスを提供したりする企業も出てきています。職場に大画面のディスプレーを多数置き、テレワーク中の顔を大きく表示し、職場の人が話しかけやすくしています。スマホやノートパソコンの画面で見るより一緒に働いている感覚が得やすく、会話もしやすいとされています。

 

ITを駆使しオンラインを進化させる取り組みがある一方で、リアルに回帰する動きもあります。リアルで会いたいという希望は新入社員側にあるようです。選考や内定後のやりとりがオンラインだけの人もいます。学情の調査によれば、新入社員の76.8%がリアルの研修を希望しています。実際に見て、経験したほうが、早く仕事を覚えられると思う、一緒に研修を乗り越えることで、同期とのつながりができるという意見もあります。
オンライン上では、指示や承認といった合理的なやりとりだけになりがちです。相手に関心があることを雑談などで伝えていくことも大切です。合理と情理の両方でのコミュニケーションが求められています。

(2022年4月10日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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