テレワーク

 テレワークとは、tele(離れた所)とwork(働く)をあわせた造語です。情報通信技術を使った、場所や時間にとらわれない働き方を指しています。働く人の雇用・契約形態や働く場所で分類され、雇用の有無により雇用型と非雇用型に分けられます。雇用型は特定の日に職場以外で仕事をする会社員、非雇用型には、個人で仕事を請け負い、子育ての合間に自宅などで仕事をする主婦らが入ります。今後は増えると予測されており、背景には、インターネットを通じて企業などが個人で働く不特定多数の人に業務を外注するクラウドソーシングが広がっていることなどがあります。
 会社員が職場以外で仕事をこなすことを指すほか、会社に雇われず、個人事業主として働くことも含まれます。個人だと時間の制約がないなどの利点も多いのですが、労働基準法などが適用されにくいなどの問題が指摘されています。クラウドソーシングによって働くテレワーカーなど、会社に雇われず、個人で請け負って仕事をする人が増加しています。自立した働き方や、子育てと仕事の両立ができるとメリットが語られる一方、働く人の保護が希薄になりがちです。家で内職する人のための家内労働法という法律がありますが、製造加工が伴わないと適用されず、ネット時代に対応していません。健康管理に責任を負う人もなく、仕事を失った時の安全網もありません。最低報酬額を定め、一方的な解約を制限するなど、何らかの対応策が必要となります。

(2017年2月8日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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