iPS細胞で脊髄損傷治療

 慶應義塾大学の研究グループは、iPS細胞を使い脊髄損傷の患者を治療する世界初の臨床研究を2018年前半にも始めます。京都大学iPS細胞研究所が備蓄しているiPS細胞を使用し、神経幹細胞に分化させて利用します。200万~400万個の細胞を損傷した脊髄に移植し、神経修復につなげます。
 このグループは、脊髄損傷を起こした小型のサルのマーモセットにヒトiPS細胞からつくった細胞を移植し、歩けるまでに回復させることに成功しています。神経の再生は、現代医学では難しく、脊髄を通る中枢神経が傷つく脊髄損傷の治療法はありません。iPS細胞で脊髄損傷が治療できれば、脊髄の患者にとって大きな福音となります。

(2017年2月11日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。