マスク着用によるドライアイ

瞳の表面には、透明な角膜があって、涙の膜で覆われて保護されています。涙の量や質が低下すると、角膜が乾いて傷つきやすくなり、ドライアイになってしまいます。角膜に傷がつくと、文字がぼやける、かすむといった症状も出ます。
マスクも一因と考えられます。新型コロナウイルスの感染防止で常に着けるようになっています。マスクは呼気が上に漏れやすく、温かな呼気が目の表面を乾燥させます。この現象は、マスクの習慣がなかった欧米で注目されています。
人間は普段1分間に15~20回瞬きをしますが、集中してパソコンやスマホの画面を見ると5回程度に減り、涙が蒸発しやすくなります。目を酷使して緊張状態が続いても、涙腺から涙が出にくくなります。
涙が出やすいように、入浴やストレッチでリラックスすることが大切です。適切に点眼薬を使います。パソコン作業は、視線が下向きになる姿勢で行うと目が乾きにくくなります。1時間作業したら、5分は休む必要があります。

(2021年5月23日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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