低出生体重児

 2,500g未満の赤ちゃんは低出生体重児と呼ばれています。出生体重はお母さんの体格に影響を受けるので、大柄な女性が多い欧米などと比べ、日本の赤ちゃんは総じて小柄です。また最適な体重は個人差もあり、2,500g未満だからといって必ずしも困ったことが起きるわけではありません。最も大きく生まれていた19751980年ごろの平均出生体重は約3,200gでしたが、その後の30年間で男女とも約200g減りました。低出生体重児の割合は20人に1人から10人に1人へと、約2倍に増えています。
 日本の赤ちゃんが小さく生まれるようになった主な原因は、早産の増加、妊婦さんのやせ過ぎと妊娠中の低栄養、多胎妊娠の増加の3つです。早産が増える理由は、妊娠に関連した高血圧や、その他の様々なリスクが早めにわかり対処することで、ほんのちょっとだけ早めに産むということが増えたためと考えられます。妊婦さんのやせ過ぎと低栄養は、日本特有の現象です。以前、医療側により体重制限を厳しく指導してきたことや、妊婦さんがそれを真面目に守り過ぎていたことも一因のようですが、若年女性のやせ傾向が大きく影響しています。双子の赤ちゃんが増えているのは、生殖医療発達して不妊治療を行うカップルが増えたためでしょう。

毎日新聞 Anetis夏
(吉村 やすのり)

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