便秘の原因とその対策

 便秘は、症状が長引くと腹部の膨満感や痛みなどを起こし、QOLが低下することがあります。最悪の場合は腸閉塞に至る場合もあります。便秘は水分が減って便が硬くなり、大腸に長くとどまる状態をいいます。排便の回数が週に2回以下しかないと便秘と呼んでいます。3日続けて排便がないと便秘と判断してさしつかえありません。排便がしづらかったり、排便後も便が残っているような不快感があるケースもあります。
 腸を検査しても特段の異常が見つからないのに、つらい便秘の症状が続くのを機能性便秘と呼びます。大腸の働きが悪化して便秘になるぜん動不全型です。がんが進行し腫瘍が大きくなると、便の排泄を妨げ、しばしば便秘を引き起こします。その他糖尿病や甲状腺の機能低下が原因で便秘になることもあります。
 便秘の対策としては、排便を促す薬もありますが、まずは食生活の見直しが重要です。食習慣では食物繊維や乳酸菌をとることが効果的です。海藻類やキウイなどに多く含まれる水溶性の食物繊維をとることが大切です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を毎日30分程度すると、腸の動きが良くなります。ストレッチや十分な睡眠で副交感神経の働きを促してリラックスするのも効果的です。

(2016年12月4日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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