保育士と介護福祉士

 厚生労働省によれば、2025年度には介護職員が38万人も足りなくなるとも推計されています。国家資格の介護福祉士を養成する大学や専門学校などでは定員割れが続き、2016年度の入学者は5割を切っています。保育士については、資格があるのに保育の仕事に就かない潜在保育士は80万人もいるといわれています。人材が不足する要因は、重労働のわりに給与が低いことです。介護福祉士や保育士ともに平均月給は22万~23万円で、全産業平均より約10万円少なく、月10万円台で働く人の割合が多くなっています。
 担い手となる1564歳の人口は減り続け、限られた人材をどう活用するかが今後の課題となります。年間に生まれる子どもの数は、2016年に100万人を割り、2030年には約75万人になる見通しです。一方、65歳以上の高齢者は2040年頃までおおむね増え続けると推計されます。少子高齢化がさらに厳しくなれば、将来的には保育士が余り、介護職員が足りない状況が起こると思われます。

(2017年2月19日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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