働き方の多様性

 会社に雇われて働く人たちは、働く期間が決まっているかどうかで大きく2つに分けられます。入社したら基本的に定年まで働く人たちは、正社員と呼ばれます。一方、パートやアルバイト、契約社員のように、一時的に雇われる人たちは、非正規社員または非正規労働者といわれます。
 正社員は経験や年齢に応じて給料が増えていきます。正社員は安定や安心を得る代わりに、望まない転勤や異動にも従わなければならないし、残業や休日出勤もあって働く時間は長くなりがちです。子どもが生まれた家庭では、夫婦のどちらかがキャリアを諦めることが多くなります。
 非正規社員なら転勤や残業は無く、家庭の事情に合わせた働き方も可能です。日本では、働く人全体の約4割が非正規社員です。しかし、給料は正社員に比べて一般的に少なく、契約の期限が来ても更新されなければ、基本的に辞めなければなりません。正社員と非正規社員の中間とも言える限定正社員という働き方もあります。給与は正社員よりも少なくなりますが、働く時間や場所を限定して働くことができ、子育てや介護があっても、無理なく働くことができます。

(2016年7月31日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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