働く女性の健康支援―Ⅲ

どうして更年期障害が起きるか
更年期障害の成因は、①女性ホルモンであるエストロゲンレベルの低下をはじめとする、内分泌系の加齢変化を主体とした全身の加齢変化である生物学的要因、②更年期に特有の環境変化などの社会的・環境的要因、③その人自身が生来持っている性格や精神疾患の既往歴などの心理的・性格的要因が、相互に関連し合って生じると考えられています。

更年期は女性にとって、人生に関する様々な事柄が同時に起きやすい時期です。月経が停止することによる女性性の喪失感だけでなく、仕事上の責任が重くなったり、職場における人間関係に悩んだり、子どもの自立や親の介護、将来の健康や生活に対する不安などもよくみられます。また、コロナ禍においては、孤独感や離職による経済的な不安なども関与しています。

(よぼう医学 2023 Spring)
(吉村 やすのり)

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