医療的ケア児支援センターの設置

医療的ケア児に対する支援センターが、全都道府県で整備されました。医療的ケア児とは、、たんの吸引や人工呼吸器といった医療のケアが日常的に必要な子どものことです。医療技術の進歩で、過去には助けられなかった命を救えるようになり、増加傾向にあります。厚生労働省によると、自宅で暮らす0~19歳のケア児は、全国で約2万人と推計されています。約10年間で2倍に増えています。
ケア児は、新生児特定集中治療室(NICU)などに長期入院した後、自宅での生活に移ります。24時間付きっきりになる家族の負担は大きく、緊急時の対応方法や、復職するために預けられる施設があるかどうかを尋ねたくても相談先が分からず、自治体の窓口でたらい回しにされることがありました。家族の相談に応じたり、関係機関との連絡調整に当たったりする支援センターが、2023年度に全都道府県での整備を完了する見通しになりました。
孤立しがちな親子を地域で支える体制づくりの第一歩で、今後は市区町村との連携や専門人材の育成が鍵となります。

(2023年3月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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