卵アレルギーの抑制

 国立成育医療研究センターの研究チームは、アトピー性皮膚炎と診断された乳児が生後6カ月から卵を食べ始めると、1歳時点で卵アレルギーになるのを約8割減らせるとの研究結果を発表しています。アレルギーの原因となる食物は、早く食べ始めた方がいいという考え方で、新たな予防法につながる可能性があります。
 生後4~5カ月時点で、食物アレルギーの原因を発表するリスクが高いアトピー性皮膚炎と診断された乳児を、生後6カ月からゆで卵(黄身と白身)とカボチャの粉末を毎日食べるグループと、カボチャの粉末だけを食べるグループに分けました。卵の量は、生後6~9カ月は1日50㎎、それ以降は250㎎と段階的に増やしていきました。1歳の時点で、ゆで卵2分の1個(32g)に相当する7gの粉末を食べてもらい、卵アレルギーを発症するかどうかを調べました。その結果、卵を食べていない乳児の発症率が38%だったのに対し、卵を食べた乳児は8%と、発症を約8割抑えることができました。少しずつ卵を食べることで耐性がついたと考えられます。

(2016年12月9日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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