地方の人口減対策

 人口減に悩む自治体では、小学校や中学校の同窓会の費用を補助する動きが広がっています。都市部へ出た若い世代に同窓会を機会にふるさとの良さを再認識してもらい、Uターンを促す作戦です。同窓会を婚活の場として、やがて地元で結婚、定住をと狙う自治体もあります。埼玉県横瀬町は、町内の小中学校の卒業生が開く同窓会に最大5万円を補助しています。
 地方創生は、若い世代の人々がいかに定住してくれるかにあります。そのためには地方における雇用の拡大と改善、医療施設の充実が不可欠です。若い世代が安心して子育てができる環境を整えなければ、地方へのUターンは望めません。故郷での同窓会への補助も第一歩ですが、地方での育児の魅力を訴えることも大切です。

(2016年8月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。