基礎代謝とは

 人は、何もせずにじっとしている時でも、呼吸する、血液を循環させる、体温を保つ、内臓を動かすなど、体は生命維持のための活動を絶え間なく行っています。基礎代謝とは、こうした生命維持活動で消費されるエネルギーのことを指します。基礎代謝は1日の総エネルギーの6070%を占めています。基礎代謝量が多ければ、少ない人よりカロリーを燃やす力が大きくなり、太りにくくなります。また基礎代謝量が多いと、血流がスムーズになるなどで動脈硬化が起きにくくなります。基礎代謝は中年以降、徐々に減っていきます。
 筋肉量と基礎代謝量はほぼ比例するので、基礎代謝を上げるには、筋力アップがカギとなります。加齢で基礎代謝が低下するのは、筋力が低下するためとも言われています。過度な食事制限は禁物です。筋肉を減らすので基礎代謝が低下し、かえって痩せにくくなります。また肝臓をいたわり、肝機能を高めることは、基礎代謝アップにつながります。酒の飲み過ぎなど肝臓に負担をかける生活習慣を改めてみることが大切です。食後15分のごろ寝も、基礎代謝アップに有効です。

(2016年7月9日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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