夫婦別姓

 夫婦同姓を法律で義務づける国は、日本以外にはみられません。欧州なども、日本のように家父長制が重視されてきました。しかし、1979年に採択された国連の女子差別撤廃条約に影響を受け、1990年代から男女平等の実現を目指し、ドイツ、タイ、スイス、オーストリアでも選択的夫婦別姓が導入されました。また、夫と妻の姓をつなげる結合姓も選択できるようになりました。2000年代になると、さらに子の姓も自由に選べる改正が進みました。
 別姓を導入している国でも、まだ男性の姓を選ぶ家族が多くなっています。しかし、ほとんどの国が別姓を求める夫婦には選択肢を用意し多様性を実現しています。日本も多様性を重視し、夫婦の考えにより同姓別姓を選択できるような制度にすべきです。キャリアの女性にとっては夫婦同姓は不都合が生じることが多々あります。

(2016年5月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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