子宮移植の是非

東京大学の意識調査によれば、子宮がない女性に他人の子宮を移植して出産につなげる子宮移植について、肯定的な意見が否定を上回っていました。30代など生殖補助医療が身近とみられる層で、肯定の割合が高くなっています。一方、社会的に認めるべきかわからないが4割以上を占め、理解度の低さも浮き彫りになっています。回答者自身が子宮性不妊と仮定した時、子宮移植、代理出産、養子縁組のうち、どれを選択するかを問うと、子宮移植が10.1%、代理出産が5.8%、養子縁組が14.3%でした。どの方法も選ばないが21.5%、分からないが48.3%でした。
子宮移植は、生まれつき子宮がないロキタンスキー症侯群などの女性が対象となります。2014年にスウェーデンで初めて出産に成功しました。これまでに世界で10人以上が生まれており、国内は慶應義塾大学のチームが臨床研究を目指しており、日本医学会が倫理的な課題を審議しています。

(2019年11月6日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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