小中高生の自殺の高止まり

2023年の自殺者数は2万1,837人で、前年より44人減っています。減少は2年ぶりです。70歳以上で減少幅が大きかった一方で、小中高生の自殺者数は、過去最多だった2022年の514人に次ぐ513人でした。コロナ禍以降、子どもの自殺者数が高止まりしています。
自殺者の総数は、2003年の3万4,427人をピークに、2019年には2万169人まで減少しました。しかし、コロナ禍以降再び増加傾向に転じています。男女別では、男性は1万4,862人(前年比116人増)で、女性が6,975人(160人減)でした。男性は2年連続の増加、女性は4年ぶりに減少しました。
小中高生の原因・動機別の分析では、学校問題が最も多く261件、健康問題が147件、家庭問題が116件と続いています。学校の問題のうち、学業不振が65件、進路の悩みが53件、いじめ以外の学友との不和が48件です。
時代と共に子どもを取り巻く環境が変化してきています。子どもがほとんどの時間を過ごす家庭と学校では、親も教員も多忙で、時間も気持ちにも余裕がありません。地域社会から、子どもの居場所となり得る中間共同体が失われ、相談できる大人が近くにいないこともリスクになっています。積極的な支援をうまく受け取れない子どもも多く、学校の教職員など身近な大人が、変化に気づいて声をかけるゲートキーパー(門番)の役割を果たすことが大切です。

(2024年3月30日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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