年齢と妊孕性シリーズⅤ

アンチミュラリアンホルモン(AMH)とは
 最近、卵巣にある卵子の数を推定できるホルモン検査法が確立されました。このホルモンはアンチミュラリアンホルモン(AMH)と呼ばれています。このホルモンは、卵子を含む袋である卵胞の中で卵子を囲むように存在する顆粒膜細胞でつくられ、血液中に分泌されるホルモンです。このホルモンを測定すると、卵子の数を推定できるといわれます。
 図は、ホルモン値の年齢(2450歳)による変化を示しています。各年齢の平均値は若い時期は高く、年齢が高くなるに連れてAMH値が低下することが分かります。AMH値は、標準偏差が大きいことが特徴です。すなわち卵子の数は個人差がとても大きく、若い方でも、卵子の数がかなり少ない方がいるということです。逆に高齢の方でも、この値が高く、卵子をたくさん持っている方もいることです。そのため、高齢でも出産できる人もいますが、出産できない人もたくさんおり、この出産できない人の割合が年齢が上がるとともに、高率になります。

家族と健康 平成28年9月1日
(吉村 やすのり)

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