引きこもり

 内閣府の調査によれば、学校や仕事に行かず、半年以上自宅に閉じこもっている1539歳の引きこもりの人が、全国で推計541千人いるとされています。前回の2010年と比較すると、約15万人減ったものの、なお50万人を超えています。若者支援や雇用状況の改善が引きこもりの減少につながった可能性はありますが、引きこもりの長期化や高齢化の傾向も判明しています。当事者や家族の支援に携わる中で、最初の2年を過ぎると諦めの気持ちが強くなり、長期化する傾向があります。
 引きこもりになった年齢は、2024歳が37.4%と前回調査より約13ポイント上昇し、3539歳も10.2%と割合が倍増しています。引きこもりの期間は7年以上が34.7%と最多です。引きこもりの理由は、不登校や職場になじめなかったなどが多くなっています。就労経験については、最も多かったのが契約社員や派遣社員などの非正規雇用で35.1%であり、働いた経験がない人は27%で、背景に不安定な就労があると思われます。

(2016年9月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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